肺がんおじの闘病日記

まだ40代。負けるわけには行かない。

新年度

新年度の始まり。新社会人の方は初出社で夢と希望であふれていることでしょう。

そう、私も夢と希望を持って今日も治療に励みます。

入院治療を始めて早くも10日ほどが経ちました。コロナ禍ということで面会も外出も禁止、仕方ないことですが少々ストレスも溜まってきてます。そんな中、窓から見える桜が満開でとてもきれいです。ひとときの心の安らぎ。今日初めて、病院敷地内であれば散歩しても良いということで30分程、外の空気を吸いに出ました。

 

「久しぶりの屋外、気持ち良い〜。」

 

これから毎日30分ぐらいは散歩させてもらおう。

 

 

抗がん剤の副作用

初めての抗がん剤投与から8日目、2回目の抗がん剤投与日です。ようやく、最近気持ち悪さがなくなってきたところなので正直気分が萎えます。今日は抗がん剤の副作用の話。あくまで私個人の感覚ですから参考になる、ならないはご容赦願います。

まず大前提で以前に比べて副作用はかなり抑えれるようになっているらしい。副作用はあるけれど、薬で抑えれる。それでは早速体験談。

 

抗がん剤投与中は気分不良はありません。利尿剤と水分摂取の影響でトイレは本当に近くはなりますが、それ以外はこれと言って何もなし。

 

2.3時間後。少し吐き気というか気持ち悪い感じになるも吐き気止めを飲むと落ち着き、夕食もとれた。その日は安定剤と眠剤を飲んで就寝。

 

翌朝。吐き気止めを飲み朝食を取るが味がしなくて美味しくない。よって食べる量も半分に減る。この状態が3.4日続く。この間、カップラーメン等味の濃いものを食べるようになる。看護師さんが食べれるものを食べたら良いと助言してくれる。同時にしゃっくりがよく出るようになる。

 

7日後から現在。途中鼻血が出たがこれも予想される副作用に書いてあった。口内炎ができかけてるのと舌上がちょっと痛いというか違和感がある。

 

私の場合、吐き気以外は我慢できる感じですね。味覚障害がずーっと続いていて、ほんとに何食べても同じ味です。美味しくない。病院食は半分残して、コンビニで買った味の濃いものを食べてます。早く、味覚戻って欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

勉強中

今日も治療はお休み。勉強タイムです。私の病状は以前お話ししましたが、ステージⅢBの肺がんです。これだけ聞くとすごいヤバいんじゃないかと思いますが正直、自覚症状も言うほど大したことなく、傍から見ればたまに咳をしてるおっさんにしか見えてないでしょう。健康診断にひっかからなければ、病院にすら行って無かったと思います。だから今回、ステージは進行しているけど、健康診断で発見できたのは運が良かったと思うべきで直ぐにでも治療に取りかかれました。

 

「なぜ肺がんに?」

 

今や3人に一人はがんになる時代と言われてますが、私はまだ40代前半、早過ぎかと思えばそうでもなく、この頃から今までの不摂生やストレスの蓄積が不調になって現れてきたのだろう。

酒もタバコもする。運動不足。肥満体型。暴飲暴食。病気になってください状態です。自業自得と言われればそれまでです。それでももっと長生きしたい。だから治療します。治します。

 

そう決めた。

 

 

 

 

 

自分の病気について勉強する

今日は土曜日なので治療は休みです。こういう日は一日が長く感じて嫌ですよね。こういうときの為に事前に本を3,4冊買ってあるのです。というのも、癌と診断されてソーシャルワーカーさんから渡された小さな本に

 

「まずは自分の癌を知ること。」

 

ちゃんと書いてあります。勉強しなきゃ駄目なんです。と、宣告された翌日には本屋に足を運んでいました。

購入した本は

「癌になったら手にとるガイド」

「肺がんの最新治療と予防&生活対策」

というのも。本にお金をかけて治るものではないが闘うためには相手を知らないと勝負にもならない。読んで勉強します。

 

そして、読みました。結果、

 

「治療にはお金が掛かるが何とかなりそう。後は闘うのみ。諦めたら負け。ただそれだけ。」

 

そう、治療費は高額療養費制度を使えば、一月の上限額が決まっているので助かるのだが、しかしこの制度もなかなか曲者でまずは月ごとに、そして病院ごと、しかも外来と入院は別々に勘定するらしい。よって私の場合、k病院、A病院とも外来と入院があり、月もまたいでいるので今までにかかった分はぎりぎり対象にはならなそうだ。バツ悪いな。

次は傷病手当金、こちらは会社を通して健康保険組合の方にお願いしており、月の給与が確定した後なのでまだ先の話になりそうですが、上手くいけば月給の3分の2を支給してもらえる大変ありがたい制度。

後は自分で加入している民間の医療保険。数年前に掛け捨てで入ったがん保険が非常に助かる。

 

たちまち2,3ヶ月先位までは何とか目処が立ちそうだが、やはりその先は不安です。それでも頑張ると決めたのだから私は闘う。

 

 

 

抗がん剤治療2日めの朝

昨晩は睡眠導入剤や安定剤のおかげでよく眠れましたが、朝起きて時間が経つと気持ち悪さが襲ってくる。何と表現したら良いのだろう?人それぞれだろうが私の場合は吐き気がメインのようだ。決して吐くわけでないのだが口の中が何を食べても同じ味で、どちらかというと酸味の強いオレンジジュース以外いらない感じです。

それでも朝食は6割程いただきました。私から食欲をとってしまったら何も残らない、そう食べるの大好き人間です。ここで分かったこと。病院食は場所によって違うことです。転院前に検査入院した所の病院食のほうが圧倒的に美味しかった。今の所はもうひとつ。でも、病人が贅沢言ったらバチ当たるのでこれ以上言いません。

 

抗がん剤やってみてどう?しんどい?」

 

主治医が回診で声をかけてくれる。これくらいなら頑張れそうだと伝えると、暫くは気分不良が続くと思うからと駄目押しをしてくれた。

 

絶対に負けないと決めた闘いは始まったばかり。

放射線と抗がん剤治療

ついに始まります。昨日はなかなか寝付けなかった。単に気のちっちゃい自分の影響もあるが、病院の枕は硬くて高い。両側は転倒防止柵があって狭い。さらに4人部屋の他人のイビキがすごすぎ。まいったな~。

朝の回診の時に眠れなかった事を伝えると眠剤を処方してくれた。ありがたい。

そしていよいよ

 

「Yさん、まず放射線治療から行きましょう。」

 

地下の放射線受付を済ませ呼び出しを待つ。直ぐに呼ばれ中に入り、上半身裸になり装置に仰向けになる。1週間前、体表面に照射するとき用のマーカーを書かれましたが風呂に入っているうちにほとんど消えていました。しかし、向こうはプロ。すぐに調整してくれ照射開始。

 

「はい、終わりです。」

 

初めてでしたので準備調整に15分位かかりましたが治療時間は5~10分ほどだろうか。あっという間の感覚です。しかも痛くも痒くもない。同じ姿勢を続けなければならないがこれぐらいの時間だったら問題ない。これを1日1回を週5回、6週間続けなければならない。でもこれなら十分頑張れる。

部屋に戻ると

 

「午後から抗がん剤治療始めるので点滴の準備します。」

 

真打ち登場。問題はこちらですよね。元々、抗がん剤治療がつらいと見て聞いて知っていたのでドキドキです。はじめに生理食塩水を2時間かけて注入してから途中吐き気止めやら利尿剤やらも注入し、抗がん剤は2種類を2回に分けて、最後にまた生理食塩水を1時間かけて合計4時間半ぐらいかかりました。最中や直後は別にこれと言ってしんどくも無かったですが夜になって出てきました。

 

吐き気、気持ち悪い。

 

まだ、これくらいなら耐えれる。吐き気止めを呑んで夕食をとり、眠剤を呑んで寝よう。明日以降がどうなるか。

 

 

入院治療始まる

数日後の入院が決まり、それに向けて準備しなければならない。今はコロナの影響でどこの病院でも面会を禁止している為、身内に頻繁に着替えや必需品を持って来てもえない。と言っても彼女と姉は県外在住、母は70半ばで車の免許も持っておらずバスや電車、そして歩きに1時間以上もかかり負担が大き過ぎる。ハナから荷物運びは無理だ。2ヶ月近く入院予定なので、荷物はそれなりの量になってしまった。ボストンバッグひとつでは入りきらないので以前出張用に買ったコロ付の大型バッグに詰めたがこれでもパンパン。テレビに出てくる収納名人の奥様やったらこんな時でも完璧丁寧に詰め込むんだろうな。全部詰め込んでからふと、こんなん病室に入るやろかと思いネットで検索する。長期入院の人はスーツケースで行く人も多いというので良しとしよう。ていうかボストンバッグでは持ちきれないだろう。

 

当日、当然ながらバスと電車に乗って行くつもりをしていたが、義理の兄が仕事を休んで送ってくれるらしい。姉夫婦は県外に住んでいるが私のために前日実家に泊まり翌朝送ってくれるとのこと。ほんとにありがとうございます。こんな荷物持って通勤時間帯にバスや電車乗ったら身動き取るのが大変なのは容易に想像できる。

 

病院まで車だと1時間位で着きます。まずは入院前のコロナの抗原検査。鼻の奥深くに綿棒を突っ込まれる嫌なヤツ。ゴボゴボとしばらく不快でしたがしょうがない。結果が出るまで1時間以上待機してくださいとのことでしたが、結局2時間近く待って呼び出されその後、今度は入院受付で1時間位待つ。なんやかんやで部屋に通され一息ついて時計を見ると13時頃。結果、病院着いてから3時間経ってるではないですか。誰が悪い訳ではないですがもっとスムーズにことが進まないかなぁ。今回はコロナが一番悪いんですけどね。

 

到着後、遅めの昼食が出されその日はx線写真と血液検査だけ行いました。明日からいよいよ、放射線抗がん剤治療の始まりです。主治医の先生が入院部屋まで来てくれて、ちょっとした激励をしてくれました。

 

その晩、頑張るぞと気合いを入れたのもつかの間、心配の方が勝って全然眠れなかったのでした。